平成29年5月21日 東洋はり医学会鹿児島支部 5月例会を開催
・本日の治験発表 「小5女児の副鼻腔炎」 発表者:末満絵理子
患者: 小5 11歳女児 身長153㎝ 体重41㎏
初診:H28.11月20日
5月から学校で水泳が始まり、疲れると鼻水、鼻づまりの鼻症状が出ていた。9月に風邪を引き発熱はないものの鼻症状が出現。10月中旬から空咳が出始め、11月1日右耳と喉の痛みを訴え病院へ行った。医師より副鼻腔炎と診断され薬を投与された。
耳と喉の痛みは数日で良くなったが、鼻症状と空咳が続くので「出来れば薬に頼りたくない。自然治癒力を高めるためにも鍼灸治療を受けさせたい」と母親の希望で来院された。
鼻症状の為、匂いが分からない、味もはっきり分からない。食欲はあるが食べ過ぎると熱が出る傾向にある。子供ということで、鍼は刺さない「鍉鍼」、お灸は灸痕の残らない「温灸」を用い、週1~2回のペースで治療を進めた。
12月10日の時点では鼻症状は治まったが空咳は残っていた。12月の初めから左肘関節部内側にアトピー性皮膚炎が出始め徐々に広がっているとのことだった。
12月18日の来院時には、左肘のアトピーは発赤が消失し範囲も小さくなり、空咳もほとんどしなくなっていた。匂いも味も分かるようになり、冬休みが終わるころはすっかり良くなり、現在も体質改善と免疫力を高めるために母子共々来院されている。