慢性関節リウマチの症例
慢性関節リウマチは関節に炎症が起こり、軟骨や骨が破壊されて関節の機能が損なわれ
放っておくと関節が変形してしまう病気です。
手足の関節に起こりやすく、腫れや激しい痛みを伴い、関節を動かさなくても痛みが生じる
のが特徴です。
患者:52歳 女性
10年前に発症し、2年前まで薬を服用していたが、副作用がひどく止めていた。
最近特に身体のあちこちの関節が腫れ痛み思うように動くことが出来なくなった。
薬は絶対に飲みたくないと言いながらも、はりは怖いと言うご本人を娘さんが説得され
鍼灸治療を受けることを決心されて来院。
症状:両手首の腫れ痛み、手指関節、肘関節、左膝関節、股関節、足裏指の付け根、右足背が
赤く腫れ痛み、お茶碗も持てないどころか家事全般が出来ず、衣服の着脱、ベッドからの
起きあがりなど家族の手を借りている状態である。
初診:平成31年3月16日
衣服の着脱、ベッドへの上り降り、ベッド上での体位変換等自力ではできないので付添人の
お姉さんとお見えになった。他の症状に朝の手のこわばり(関節リウマチの特徴)、肩こり、
腰痛も訴えられた。脉を診て生命力、免疫力強化の鍼を行い、各症状に対する施術を行い
1回目を終了。冷えていた足部が温まる。
初診から2週間は週2回来てもらい以降は週に1回。
治療7回目が終わる頃は一人でベッドから起きれるようになり、家事も何とか出来るようになり
手指の関節も少し痛みや腫れが引き動くようになった。
9回目には自分で車を運転してみえた。家事も全般やれる。この日の手首の腫れはなし。
その後、足底の腫れ痛みで足全体が床に付けなかったのが出来るようになり、靴も履けるようになる。
今では初診時の症状なども改善され、思い切って鍼灸治療を受けて良かったと言われている。
治療は現在2週間に一度の割合で、右拇指関節痛、左手首、左右腰部・鼠経部痛等の治療を行っている。
もちろん、一人で車を運転されて来院されている。
この患者様は関節の変形がなかったのが幸いで、鍼灸治療により変形を未然に防げたと思います。
でも、すでに変形がある患者様にも腫れや激しい痛みを鍼灸で取り除くことは可能ですので、
鍼灸治療を怖がらず、是非挑戦して頂きたいです。
鍼灸は決して痛くありませんし、熱くありませんので。